こんにちは、店長の丸山です。
今回は、当店がなぜイタリアレザー「ブッテーロ」を愛用しているのか、その理由をお話しします。
革の世界には本当に多くの種類がありますが、僕が最初に衝撃を受けたのは「ナチュラル(生成り)」の経年変化。
使うほどに深い色に育っていく姿に魅了されました。
革には大きく分けて「クローム鞣し」と「タンニン鞣し」があります。
前者はファッション業界でも多く使われていますが、後者の方が経年変化を楽しめます。
ただし、ナチュラルカラーの変化は革の種類やブランドによって様々です。
色の変化が遅い革
赤みを帯びる革
黄みがかった茶色になる革
深い焦茶に変わる革
僕の経験では、ブッテーロは比較的変化が早く、焦茶っぽく育っていくのが特徴です。
例えば「ドイツヌメ革」は真っ白に近い革で、少し日焼けさせないと汚れが目立ちやすく、ゆっくり時間をかけて黄みのある茶色になります。
一方、アメリカの「ハーマンオークレザー」や、日本の「栃木レザー」も有名ですが、腰の強さや色の深まり方で、僕はブッテーロが一番好きです。
当店ではナチュラル・黒・チョコ・赤・緑を扱っています。
赤 …派手に見えても、使うほど暗めの赤に変化して渋い雰囲気に。
チョコ …高級感があり、ビジネスシーンにおすすめ。
黒 …変化は少なめですが、人によって艶やかになったり色が濃くなったり。
緑 …最初は鮮やかな草色、やがて深い緑に育ちます。
それぞれに違った楽しみ方があるのがブッテーロの魅力です。
お客様に必ずお伝えするのはこの2つ。
革のツヤは生活スタイルで決まる
財布をポケットに入れる人はツヤが出やすい。バッグ派はツヤが出にくく傷が増えることも。
オイルを塗ってもツヤは出ません。軽い摩擦が大事です。
色の変化は人それぞれ
手の油、日当たり、汗、使い方…条件次第で全く違う変化を見せます。
だからこそ「自分だけの革」に育つんです。
合皮は安価で軽いですが、どうしても剥がれたり劣化が避けられません。
その点、革は使うほど馴染み、表情が豊かに育っていきます。
もちろん用途によってはナイロンや布が良い場合もありますが、日常で長く使う物なら革の良さを実感できます。
ブッテーロは
変化が早く、深い色味に育つ
色によって全く違った表情を見せる
生活スタイルで世界に一つの革になる
そんな魅力を持った革です。
当店では、この革を使って丈夫に、長く使えるよう一針一針手縫いで仕立てています。
革の面白さを、ぜひ一緒に体験してください。
■はお休みです。